歯の失われた部分のアゴの骨に人工的な歯の根っこを埋め込み(インプラント=Implant)、 その上にセラミックなどで作られた歯に近い代替物を被せる方法、これがインプラント治療です。
「口腔外科」とは文字通り、口腔(お口の中)、顎(がく:あご)の外科処置を行う科目で、顔面ならびにその隣接組織に現れる先天性および後天性の疾患を扱う診療科です。
この領域には歯が原因となるものから癌までさまざまな疾患が発生します。また、交通事故やスポーツなどの外傷、顎変形症ならびに唾液腺疾患などの外科的疾患のほかにも、口腔粘膜疾患、神経性疾患、口臭症などの内科的疾患も含まれます。この領域の異常は、食事や発音・会話がうまくできないなどの機能的な障害に加えて審美的な障害も生じます。
治療により口腔・顎・顔面全体の自然な形態や機能が回復すると、顔全体がいきいきとし、健康的な美しさを取り戻すことができます。そのお手伝いをするのが口腔外科です。
以下の各疾患に関する説明は、現時点での疾患概念と標準的な治療法を解説しものです。
今後、これらは医学・歯科医学の進歩・発展により変化する可能性があります。
歯科口腔外科ではインプラント、顎関節症、親知らずの治療を主に行います。
「入れ歯やブリッジが合わない、自分の歯と同じようにしっかりと噛めるようにしたい」
「歯は痛くないけれど、口の中に違和感がある」
「親知らずが気になる」
「顎が開けにくい」
という方は、ご相談ください。
ブリッジの場合
抜けた部分の左右の歯に掛けるブリッジは、健康な歯を削る必要がありますし、 ブリッジと歯の間の衛生面や、噛み心地など問題があります。
バネ掛けの場合
バネ掛けの場合もブリッジと同様に、左右の歯が傷つくなど負担が掛かりますし、 噛み心地や審美(見た目)的な面で多くの問題があります。
インプラントなら
インプラントであれば、健康な歯を削ったり支えにしたりする必要もありませんし、 異物感もなく、ご自分の歯のように物を噛むことができます。 もちろん審美面でも、自然できれいな歯並びを実現できます。
上記の様に、良いことだらけのインプラントですが、問題もあります。
それは、手術が必要なこと、費用が高いこと、そして治療後の定期的なメンテナンスが必要なことです。
ですのでインプラントをご希望の方には、しっかりと説明を行いまして、
納得していただいた上で施術させていただきます。
カウンセリングも行いますので、インプラント治療が気になっている方はお気軽に声をお掛けください。
健康な歯を削りたくない
虫歯になったり、抜け落ちた1本の歯を、 左右両隣の健康な歯を削ることで、土台としてブリッジ治療を行います。
- インプラントなら
- 左右両隣の健康な歯を失うことがありません。
歯が抜け落ちたり、虫歯になった箇所へ、インプラントの歯根(しこん)と呼ばれる歯を固定する土台を埋め込みます。
これにより、見た目にも美しく、健康な歯へ負担をかけない治療ができます。
なんだか入れ歯がしっくりこない
入れ歯がなんだか不快で合っていないような気がする場合、 部分入れ歯の金属があたっている歯に過度な負担がかかっていることが原因であることがあります。
- インプラントなら
- 歯が抜け落ちた部分へ、インプラントの歯を固定する歯根を埋め込みます。 金具が他の健康な歯へ影響することなく、違和感なく自分の歯のように噛むことができます。
入れ歯が動く
入れ歯が動いてしまうと、咀嚼(そしゃく)が難しくなり、 適切な栄養摂取ができないばかりか、発音や、発生などコミュニケーションに不便を感じることがあります。
- インプラントなら
- 入れ歯をしっかりと固定し、グラつきや、動くことがなくなります。
複数本のインプラント(歯根)を埋め込みますので、引っ掛けるだけの入れ歯よりも、 しっかりと歯を固定する事ができ、よく噛む事ができ、便利です。
歯の状態を丁寧にカウンセリングし、患者様に適した治療方法を場合によっては複数、ご提示させていただきます。
患者様によって、失ってしまわれた歯の数、インプラントの土台となる骨の硬度、治療する歯の位置や、
その大きさにより、最適な治療方法を選ばせていただきます。
レントゲンや、お口の中の写真を撮影し、丁寧な診察により現状を的確に知り、インプラントの治療計画を立てていきます。
インプラント埋め込み前に、治療する歯以外の歯周病の治療ならびに、カリエス(虫歯)の治療を行なっておきます。また、インプラントを適切に骨に埋め込めるように、骨充填剤などを用いて骨を増やす処置、骨造成(こつぞうせい)を行うケースもあります。
インプラントの埋め込み後、骨とインプラント体が馴染むまで、インプラント治療をした箇所、
患者様の骨の状態等にもよりますが、6-24週間程度の期間を安定期間(オッセインテグレーション)としています。
この期間は、義歯を一時的に使用するケースもあります。
一次手術後、インプラントが骨の中でしっかりと接合されるまでの安定期間を設けます(オッセオインテグレーション)。
安定期間はインプラントを埋めた部位や骨の質などで個人差がありますが、約6~24週間です。
この間は仮の義歯を使用することもできます。
歯肉に隠れた、顎の骨に一体化したインプラントの頭部を切開により、露出させます。
人工の歯を取り付けるための、土台(アバットメント)を取り付ける処置をします。
切開した歯ぐきの状態が、通常の状態に戻るまで約6週間ほどの時間を要します。ここまでで、外科処置は終了となります。
切開した歯ぐきが、健全な状態に戻った際に、口の中、歯の型を取ります。
歯並びやその形状、歯の色をチェックしていきながら、インプラントを覆うセラミックでできた被せものを作ります。
セラミックの人工歯(じんこうし)が完成したら、インプラントへ装着し、治療は終了となります。
インプラント治療が終わりましたら、1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後、半年経過後と、定期的な検査を行います。
※検査の間隔は、お口の中の状態などで変動します。
インプラントの生存率は、10年で 90~95%といわれています。しっかりとメンテナンスを行い、長持ちさせましょう。
顎関節症とは、顎の関節の周りで何らかの要因で痛みや機能低下(口が開かないなど)起きることを言います。顎関節症の治療をしないでも治る場合もあれば顎関節症の治療をしなかったために慢性化してしまう場合もあります。また、顎関節症が悪化した場合口を開けるときに痛みが伴う、口が開かなくなる、食事をする時に顎が鳴るという症状がある場合は、顎関節症かもしれません。原因も人によって異なり、歯ぎしり・頬杖・姿勢が悪い・精神的ストレスなど、様々な可能性が考えられます。日常生活にも支障をきたします。軽度であれば自然に治癒することもありますが、顎関節症が原因で肩こりや頭痛・食欲不振など全身の症状も出てくる場合も少なくありません。
傾いて生えた親知らずは、他の歯を圧迫して歯並びを乱したり、歯ブラシが届きにくく不潔になりやすかったりするなど、様々な悪影響をもたらします。
他院で抜歯が困難などの理由より抜歯を断られた方。
また、親知らずが、萌出し始めて痛みがある方。
神経に親知らずが、近い方。
骨の中に親知らずが、ある方。
親知らずに関して悩みや不安のある方。
担当医までご相談ください。適切な対応をいたします。