「シナイリョウホウ」と聞くと、ちょっと分かりにくいでしょうが、「歯内療法」という字をみていただくと、 想像していただけるでしょう。歯内療法とは文字通り、「歯の内部の治療」のことをいいます。ですから本来の 広い意味の定義では、むし歯(う蝕)の治療をして、セメントなどをつめることも含まれます。しかし、通常は、 歯の根の中の管(これを根管といいます)に関した治療を、歯内療法と呼んでいます。
歯は、人体の中で一番硬い組織ですが、その中には、俗にシンケイと呼ばれている歯髄という軟らかい組織が あって、根の先のほうの小さな孔で、あごの骨の中の神経や血管とつながっています。この歯髄が、むし歯(う蝕 )や外傷で、細菌の感染を受けたような場合には、歯がひどく痛んだり、歯肉が腫れたりします。このような時に、 もし、その歯を救い、さらに長い間機能させたいと思うならば、歯髄の一部や全部を除去して歯を残すような治療 をしなければなりません。そこで、歯内療法が行われるのです。
一般には、歯の神経の治療と言われ、歯を支える土台としての根(根管)の処置なので、根管治療(コンカンチリョウ)という治療法を行います。 歯を保存したいという気持ちと、そのための良い方法を探究し続ける努力から生まれたこの『歯内療法(根管治療)』により、 みなさんの歯を更に長生きさせることができます。
歯根の中の神経は、このように複雑に走行しています。まるで、木の幹から枝分かれしたようになっています。太い主根管から、ごぼうのひげのように細い神経が沢山のびているイメージです。
根管治療(根の消毒)は、この神経の中の感染源(細菌)の徹底した除去が必要なため、従来保険治療で行われて来た方法(見えない歯の中を手探りでほじくる方法)では当然限界(感染源の取り残しによる再感染)があるわけです。
そこで、欧米の専門家達が顕微鏡を用いて直接根っこの中を見ながら感染源の除去をするようになり、それに伴い、特殊な器具も開発され、根管治療の結果も飛躍的に良くなりました。
担当医:五十嵐 勝教授
昭和55年: | 日本歯科大学新潟生命歯学部卒 |
---|---|
昭和59年: | 同 大学院修了 |
平成4年: | 同 保存科 助教授 |
平成9年: | ミシガン大学歯学部 歯内治療 客員教授 |
平成20年: | 日本歯科大学 保存科 教授 |
歯内療法は、複雑で難しい治療です。故に歯科医院でも高価な器具、材料を使用します。また、他の機器と滅菌方法などが異なるため保険治療はお受け出来ないのが現状です。その為、完全自費診療とさせて頂いております。
自費費用の概要
初診料: | 3000円 |
---|---|
滅菌管理料: | 3000円 |
1根管あたり: | 10000円 |
外科的歯内治療: | 100000円~200000円 |
(例)
初診料:3000円
滅菌管理用/①回:3000円
(単根管)の場合:10000円
合計:16000円となります。